it's so eazy パン作り

元ベーカリー勤務経験者が簡単で美味しい、家庭でのパン作りに悪戦苦闘する模様を綴ります。

フランスパンのクープが一応、割れました。

こんにちは!

 

先日、焼いたフランスパンですが中側しっとり外側パリっと、味自体は美味しかったのですが、切込みのクープが割れませんでした。

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クープが全く立たなかったフランスパン。


 生地の状態、オーブンの温度、クープの入れ方等原因は色々有ると思いますが、まず自分が疑ったのは、「オーブン熱の下火が低すぎるのではないか?」という事でした。

 

 家のオーブンレンジの付属品の天板ですが、波をうった形状のものしかなく、肉汁対策なんかには良いのですが、この形状だとどうしても下火が弱くなってしまいます。パンを焼く際には、その上にさらにアルミを敷いて焼いていました。なお増して、下火がかなり弱くなっている状態でした。実は下火が弱いとクープは割れにくくなるんです。

今回も、私見てんこ盛りですので、ご理解、ご了承下さいませ。

 

   

 

まず、クープが割れる仕組みを図で描いてみました。

赤い矢印が膨張力です。

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簡単に言うと膨張力の吐け口の切れ目を人為的に作ったものがクープになります。

要点は2つです。

1.膨張力が向かう先は、生地のまだ固くなってない方(固化されてないほう)に向かいます。

2.生地の固さ(固化)は加熱によりもたらされます。

 

適温の下火で生地の下部分にも熱を当てていき、それにより生地の下部分の固化を早めに完了させ、生地の膨張力を上へ、上へと促していくのが適切な釜伸びするパンの焼成作業になります。当然、上火により生地の上部分も固化がされ始めてますので、固化が一足遅く進む部分(人為的な切れ目であるクープ)を作ってやり、そこから、膨張力がドカッと噴き出すよう促して、パカッと割れたクープが完成するわけです。

 

 で、今回は天板なしでオーブン底に直にパン生地を置いて焼いてみました。これにより下火はかなり強くなりました。

結果、自分の予想道理にクープが割れました。(ギリギリですが・・・(*_*;)

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しかし、下火を強めた代償として一部に焦げが出来てしまいました。

ちょうど、サークル型の熱源の真上の部分になります。

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なかなか、クープが割れずお悩みの方、下火をチェックしてみるのも一考です。

 

 

では、また!